【10日間の体験記】ヴィパッサナー瞑想合宿に27歳の女が行ったので1日ごとの感想を書く。

10日間のヴィッパサナー瞑想合宿の体験記です。
コース中はメモ書きもダメなので、ざっくりとした感想になります。
瞑想合宿で得られるものは人によって全然違うそうです。あくまでも私が10日間で体験したことなので、これから参加される方は参考にせず、あくまで他人事として読んでください。
合宿中の規則や出発編はこちらから
合宿後すぐに書いたメモをイラストとして貼っていきます。
目次
1日目:雑念がすごい
1日目は、鼻に意識を置いて、ひたすら自分の呼吸を観察します。
とにかく雑念がすごい。毎秒ずつこんなにも無駄なことを考え続けているのかと、思い知りました。
10秒も集中できなくて、頭に浮かぶ考えは本当にどうでもいいことばかりでした。
あと、呼吸の出入りを感じるのが結構難しかったです。小さい感覚を無視して日々生きているんだなと実感しました。
2日目:なんかイライラする
2日目も昨日と同じく、鼻の呼吸を観察します。吸うときは鼻の奥の方、吐くときは鼻の穴の入り口に空気が当たるのを感じられるようになりました。
途中から、唇の上を底辺にして鼻を囲む三角形部分の感覚を感じるよう指示が。
引き続き雑念がすごく、なぜかイライラしました。この後も新しい瞑想法を習うたびに、習得できるまではイライラしてました。
あと眠い。眠かった。
指導者曰く「瞑想中に眠気を感じるのは潜在意識が古い考え方を変えたくなくて反発するから」らしいです。
確かに、眠気の波を耐えきると、そのあとは頭がスッキリして瞑想に集中できました。
夜は悪夢を見て、起きてからも気分を引きずりました。
後から聞いたら、悪夢を見た人がすごく多くて、瞑想合宿あるあるなんだなと思いました。
3日目:感覚が鋭くなってきた
3日目は、唇の上から鼻の下部分の感覚をひたすら感じます。
感覚が研ぎ澄まされてきて、痛いくらいにそこの感覚を感じました。
指導者曰く「皮膚は常に何かと接していて、接しているところには常に感覚がある」とのことでしたが、本当にその通りでした。
空気と接しているだけで、しっかりと感覚があるんですね。
夜は爆笑する夢を見て、大声で笑ってしまい自分の笑い声で目覚めました。
同じ部屋の子に後から聞いたら、笑ってたことを知らなかったみたいなので夢とごっちゃになってたのかも。
これも同じ体験をしてた子がいて、瞑想合宿あるあるでした。
4日目:新しいことを習ってヘトヘト
4日目は「ヴィパッサナーの日」と言って、新しい瞑想法を学びました。
この日から、頭からつま先まで少しずつ降りていくように、全身の感覚を感じるよう指示を受けます。
この日は本当に疲れました。全身に意識を向けて感覚を感じるのって、こんなにもエネルギーを使うのかと驚きました。
夜も心臓がドキドキするくらい疲れていました。
5日目:再びイライラ
5日目は感覚を感じ取れなくてイライラしました。全身の感覚を感じるように言われても、「足とかお腹とか感覚ないんですけど!?」って軽くキレながら瞑想してました。
目を瞑って、体のどこか5センチ角の正方形サイズくらいに集中して、頭から順に降りていくのですが、お腹の感覚の薄いこと薄いこと。
私は、頭と顔の感覚はしっかり感じ取れたんですが、お腹と足の感覚が鈍く、右足なのか左足なのかも分からないくらいでした。
6日目:ちょっと飽きてくる
6日目も同じく、頭のてっぺんからつま先までの感覚を感じます。
6日目には全身の感覚を感じ取れるようになりましたが、飽きがきて流れ作業のように瞑想していました。
初めは丁寧に小さい範囲に区切って意識を集中させていたのですが、この日は「はい。腕スキャン。次!足スキャン」という風に、工場長のようでした。(工場長の仕事も知らんくせに)
良い言い方をするとエネルギーの流れに沿って意識を動かしていました。
(瞑想していると、エネルギーの流れを感じて、それに任せる、みたいな感覚があるんですよ)
7日目:感覚がすごく鋭くなる
7日目は、全身の感覚がものすごく鋭くなりました。全然疲れず瞑想時間も足りないくらいで、休憩時間になっても一人で瞑想していたくらいです。
この日はすごかったです。その感覚を終わらせたくなくて、瞑想を終えるのが嫌でした。
毎日瞑想していて思ったのが、瞑想って毎日必ず成長するんですよね。
昨日できなかったことが、今日は自然にできるってことが毎日でした。
8日目:体に色んな感覚を感じる
8日目は昨日ほどの、敏感さはありませんでしたが、もう当たり前のように体の感覚を全身に感じるようになっていました。
その感覚も波のようなものを感じるというか、見えるという感じです。皮膚が大きく波を打っているようでした。
ちなみに、感覚が大きいのは「サンカーラ」という潜在意識の奥に溜まった悪い思い込みや過去のあやまちが、表に出てきているからだそうです。
8日目には「後3日か」と思うと、帰るのが楽しみな反面、もっと瞑想をしてたくさん学びたいという思いもあって焦りが出てきました。
9日目:明日で最後と思うと落ち着かなくなってきた
9日目は沈黙を守る最後の日です。「明日はおしゃべりの日です」と講話で報告され、明日はみんなと話をしないといけない、と思うと楽しみと緊張からか、そわそわ落ち着かなくなってきました。
瞑想に関しても、まだ大きい感覚を感じていました。「サンカーラ」が出終わると、粒子のような細かい感覚に変わるということでしたが、私は最後まで大きい感覚のままでした。
潜在意識の悪い癖を取りたいので、全然それでいいのですが、「どんだけ悪いもん溜まってんねん」と自分に突っ込みながら瞑想してました。
10日目:沈黙が説かれて気持ちがざわざわ
10日目は、今までのピリッとした雰囲気ではなく、気楽な雰囲気になります。自宅での瞑想法の紹介などを教わり、「世間に戻る予行練習」と講話でもありましたが、昨日よりゆるい雰囲気で進んでいきました。
お昼ご飯からは沈黙が説かれます。
意外だったのが沈黙が説かれてからの男性エリアの賑やかさです。
女性は沈黙が終わってからも、少しの間はシンとしていたのですが、男性エリアからは沈黙が説かれた途端に、ワイワイした話し声が聞こえてきました。
10日目は、本や今までのご飯のレシピ集、ヴィパッサー瞑想センターの案内などが食堂に置かれ、それらも自由に見ることができます。
また、財布は10日目に返ってきます。
寄付(瞑想合宿のお代)も、この日に支払います。ちなみに、領収書ももらえ、クレッジトカードも利用できます。
最終日:みんなニコニコ
最終日は掃除の日です。
4時起床。4時半から2時間ほど、最後の瞑想と講話を聞きます。
部屋の掃除をして6時50分から朝ごはん。この時に携帯電話も返ってきます。
そのあとは、各担当に分かれて施設内の掃除です。
掃除後、一番早い子達で8時半に送りの車に乗って、順次帰っていきます。
最終日は連絡先を交換したり、その後ランチに行ったり、また別の旅に出かけたりと人それぞれでした。
帰りの園部駅
ちなみに園部駅にはお店やコンビニなどはなかったです。
私は3人と連絡先交換をして、その後帰りが一緒になったメンバーで京都駅でランチをしました。
10日間の瞑想合宿後、初めての食事
合宿中、完全菜食のヘルシーメニューだったんで、ガッツリ系が食べたくなるかなと思ってたんですが、不思議とサラダが美味しそうに思えて、結局ヘルシーメニューを食べました。
でも味がしっかりしてて、美味しかったです。
瞑想合宿を終えて
瞑想中に思ったこと、感じたこと、学んだこと本当に色々あるんですが、人間って不思議なものですね。ほとんど忘れました。
でも、本当に参加して良かったなと思いました。
後、家族とか友達とかみんなに参加して欲しいと思いました!
心に残ったこと
講話の中に「瞑想は紆余曲折しながら進んでいくものではなく、まっすぐ進み寄り道もしない新幹線に乗っているようなものだ」とありました。
瞑想中は本当にそういう感覚でした。正しい方向で正しいやり方で、正しい心持ちで努力すると、人は必ず成長するということを実感しました。
普段の成果が三歩進んで二歩下がるのは、このどれかが足りていなんだなと。
「人は何か知りたい時すぐに外に答えを探すが、宇宙で起こっていることの全てが自分の体で起こっている」という教えも、瞑想をしていると本当にそうだなと実感しました。
悪いことや嫌なことが起きた時も、いいこと嬉しいことが起きた時も、外にその原因があるように思っていましたが、全部自分が原因なんだということを理解しました。
自己啓発本に書いてそうな言葉ですが、もっと深いところで理解したような感覚です。
指導者もスタッフもみんなが善意だけで働いてくれていて、お金は一銭ももらっていないという、愛情と善意のみで運営している施設でした。
いやー愛を感じたね。
ヴィッパッサナー瞑想合宿での教えを知りたい方は以下の本をどうぞ↓↓
瞑想センターでおすすめしている本です。